| ・うつ病・うつ状態には、様々な分類がある |
うつ病・うつ状態には、様々な分類がある。
まずうつ状態そのものの分類は大きく分けて、症状の重症度で区分する分類と、成因で区分する分類に分かれる。
・ うつ病性障害は、DSM-III以降の米国精神医学会のうつ病分類では、「ある程度症状の重い大うつ病」と「軽いうつ状態が続く気分変調症」に2分されている。
・ 一方古典的分類では、判断が疾患の成因について優先され、「心理的誘因が明確でない内因性うつ病」と、「心理的誘因が特定できる心因性うつ病」の2分法が中心となっている。狭義には前者が“うつ病”とされ、心因性のものは“適応障害”などに分類されることが多い。
DSMなどの症状のみで判断する分類は、客観的であるため、研究には適している。一方、臨床場面では、心理的誘因の評価は、むしろ治療的にはこちらの判断のほうが不可欠であり重要である。例えば、“心因性のうつ”では、一晩で原因から遠ざかれば元気になる可能性もあり、レスポンスが治療や環境変化などで大きく異なっている。
・さらに、長期経過によるうつ病の分類がある。すなわち、躁状態を呈する躁うつ病、うつ病を繰り返す反復うつ病、再発のない単一エピソードうつ病の区分である。まず、うつ状態に加えて躁状態も長期経過の中で生じる場合には、躁うつ病(別名:双極性障害)と呼ばれる。これに対して、繰り返し生じるうつ病の場合には、反復性うつ病と呼ばれる。この反復性うつ病は、、躁うつ病と根本的には同一の疾患であると遺伝研究などによって関連づけされている。一方、単一エピソードうつ病と呼ばる再発のないうつ病は、、躁うつ病とは異なった疾患であると考えられている。双極II型障害を単極性・反復性と誤診するケースが多く、特に軽躁と鬱を繰り返す。軽躁状態を患者が異状と認識せず、睡眠時間が短くてもすんでしまうなど現代の過酷な社会環境にむしろ適応的である、ばりばりと働けたなどの充実感などのため、主治医に申告しないことによる。鑑別は、双極II型障害と単極性うつは治療法が根本から異なるため、重要な問題である。
近年「非定型うつ病」増えている。誤解を受けやすい症状の性質から、DSM-IV-TRにもあるれっきとした病気である。趣味の活動ができるが憂鬱で、症状が夕方から夜にかけて悪化する、過眠、過食、体重増加、いらいらして落ち着きがないなどの特徴を持つ。 |
| ・心療内科について |
心療内科とは、心身医学を実践している診療科である。
心身医学(しんしんいがく、Psychosomatic Medicine)とは、患者の身体面だけではなく心理・社会面を含めて、人間をあらゆる面から診ていこうとする知識・感情・意志の調和のとれた医療を目指す医学の一分野である。
心身症に対する心身医学は、病気の発症や進行に心理的要因が大きく関わる器質性疾患を中心に扱う分野として主に内科学から発展して行った。
初期の頃は「精神身体医学」と名付けられていた。
一般的に心身医学は精神医学の一部と把握することができ、精神医学を学んだものが扱うことだと考えられている。精神医学とは独立して把握されていることは、日本だけで,心療内科という診療科があるのは。日本とドイツだけだ。
また日本において「心療内科」が標榜科として認められたことは平成8年と比較的最近のことで、このような経緯から、また日本人の精神科に対するかたよった見方・考え方等から、「心療内科」はしばしば「軽度の精神科」「薬を使わないで治療してくれる精神科」などで誤解を受けることがある。また精神科開業医者(メンタルクリニック)が、患者の抵抗感を払拭するため、敢えて「心療内科」を標榜している場合も多い。 |